左京に息づく文化のつどい2007「左京ゆかしき伝承の踊り」というシンポジウムが、京都市左京区岡崎の京都会館にて開催され、一乗寺郷土芸能保存会の皆さんが出演されました。
この催しは、京都市左京区内に数多く伝承されている「踊り」をテーマに、基調講演、踊りの実演・映像での紹介、衣装の展示等により、伝統と歴史を誇る左京の「踊り」の魅力を紹介する、左京区役所主催のシンポジウムでした。
一乗寺郷土芸能保存会の皆さんは、八大神社で毎年8月31日に行われる八朔祭にて奉納される「鉄扇音頭」を実演されました。
以下のプログラムで行われました。
・基調講演
「京都・左京の盆踊り」
講師:長浜城歴史博物館学芸員 橋本章さん
・民族的な踊りの紹介
実演 広河原ヤッサ踊・ヤッサコサイ(広河原郷土芸能保存会)
・燈籠踊りの紹介
映像 久多花笠踊
八瀬赦免地踊り
・宗教的な踊りの紹介
実演 修学院題目踊(修学院紅葉音頭保存会)
映像 市原ハモハ踊
上高野念仏供養踊
松ヶ崎題目踊
・てっせん系の踊りの紹介
実演 一乗寺鉄扇(一乗寺郷土芸能保存会)
映像 市原鉄扇
鉄仙流白川踊
実演 松ヶ崎さし踊(松ヶ崎題目踊・さし踊保存会)
映像 大原八朔踊
修学院紅葉音頭踊
松ヶ崎題目踊


広河原地域の皆さんによる「広河原ヤッサ踊・ヤッサコサイ」の様子。
はじめ女性のみで踊られているところに、男衆が別の調子の踊りをしながらやってきて、最後は男女一緒に踊られます。大変にぎやかなで、見ているだけでも楽しい踊りでした。

会場に展示された一乗寺鉄扇音頭の衣装です。

実演と映像で紹介された踊りの各地域を、地図に示した資料です。

スタンバイされる一乗寺の踊り手の皆さん。

実演に先立ち、八大神社の総代でもある一乗寺郷土芸能保存会総務の西村正久さんより、一乗寺鉄扇についての説明が行われました。


皆さんが整列し一礼をされて、実演が始まりました。
一乗寺鉄扇は、江戸元禄期の歌舞伎興行の大切りで踊られたものが、祇園や八坂で流行することにより、花街の影響を受け、洛北の農村部で流行したものが始まりと推測されます。


音頭取り(歌い手)のゆっくりとした節まわしに合わせて、踊り手の皆さんが優雅に踊ります。
昭和62年に一乗寺鉄扇音頭は京都市無形民俗文化財に指定され、一乗寺郷土芸能保存会が結成されました。
保存・継承活動が継続的に行われており、福井県の上中町熊川宿にて「若狭熊川てっせん踊り」を復活させる際も協力し、鉄扇踊りの新たな伝播(でんぱ)にも積極的です。

一乗寺鉄扇の実演は、15分間程行われました。
基調講演にて、鉄扇音頭における音頭取りは、現代風に言えばDJ(ディスクジョッキー)のようなもの、とのお話もありました。今回の催しで紹介された踊りは、いずれも昔から続く「盆踊り」です。盆踊りである以上、その地域の誰もが肩ひじ張らずに楽しみながら、各地域で将来にわたって伝承されていけばと感じました。
八大神社八朔祭の様子は
こちら。