平成20年4月6日 遷御祭(宮座督殿渡し)

神弓祭の斎行後、八大神社の宮座三十二名の最高責任者である督殿(こどの)の引継ぎの儀式である御鍵渡しがなされます。
そしてその日の夜、新しい督殿家に神号軸(御分霊)・御神宝をお遷しする、大変重要な祭儀である、遷御祭(せんぎょさい)が厳かに執り行われます。


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午後8時、新督殿が宮司を迎えに来て、自宅まで案内し、新督殿宅のお祓いが執り行われます。
新しい新督殿宅には、御神宝・掛軸と督殿の用具等が収められる「お棚」(神棚)が準備されています。お棚には、一定の様式があり、古来より現在までその形態は変わっていません。


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午後9時より、旧督殿宅にて、新旧督殿と宮司・師匠・御供師二名、氏子総代三名の計九名が参加して、祭典が執行されます。
神床の御神前にて、修祓からはじまり、献饌、宮司の祝詞奏上、各参列者の拝礼、撤饌、と厳粛に、旧督殿宅での最後の神事が執り行われます。


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祭典の後、座敷は消燈され、神号軸は晒(さらし)に丁重に包まれ、御神宝と共に旧督殿宅から運び出されます。御神宝は新督殿、二つの神号軸は御供師二名によって、それぞれ運ばれます。


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師匠が先頭で灯かりを持ち、旧督殿がお祓いを行いながら続き、宮司、新督殿、御供師二名、氏子総代三名が並び、新督殿宅に向かってゆっくりと進みます。
静まり返った一乗寺の里に、旧督殿の発する低い警蹕(けいひつ)の声が響きます。道中では、家屋の玄関先から、御分霊・御神宝に向かって手を合わせる人の姿が見られます。


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新督殿宅に到着し、暗闇の中、提灯の灯りを頼りに、御神宝と一つの神号軸がお棚に納められ、「八大神社」神号軸が神床にお祀りされます。次に灯りが燈され、新督殿宅での初めての祭典が執り行われ、目出度く遷御の儀がお納めされます。


新督殿はこれから一年間、この御分霊がお祀りされた奥座敷で一人起居し、毎朝、氏子の弥栄と安泰を願って祝詞を奏上します。奥座敷の清掃等は督殿が一人で行い、この部屋への女性の立ち入りは禁じられています。
また、督殿の親類縁者その他知人の不幸に際して通夜・葬式等に関することへの参列・参詣は、督殿自身はもちろん家族も禁じられています。督殿宅に不幸が生じた場合には、直ちに準列もしくは先の督殿(現師匠)と交代する事となります。